フィールドトリップが止まらない

シカゴの泥棒市にレッツゴー



こんにちは。GOです。

シカゴに泥棒市があると聞いて、なんだか心躍る気持がした。その響きがなんだかワクワクを誘う。

何でも手に入るマーケットだが、どこから持ってきたものかは不明なものも多いらしいということだった。値段は無茶苦茶安く、英語も通じるかどうかわからないそう。という噂。古い昔のシカゴの悪い影のイメージを彷彿をさせる話。

好奇心と冒険心を盛り上げるのにはうってつけのシチュエーションだ。



実際のマーケットは、口コミで聞いたところによると、毎週Roosebeltのあたりで行われているらしい。当日、現場に近づくと、Canal St.のあたりに人気と活気を感じられる交差点が見えた。交差点を渡る人の群れ。

マーケットは通りを堰き止めて行われていた。通りに立つと、延々と続くテントの屋根とその間を埋め尽くす人の頭。人も店も南米系の顔が多いようなきがした。少し歩くと雰囲気がよく分かった。従前に盛り上がっていたようなデンジャラスな雰囲気は毛頭なく、活気のある大きな青空マーケットというような雰囲気だった。ところどころに警察が常駐し、設置式のトイレもある。雇われて掃除をしている人も見える。


青空マーケットの様子

品物としては、車のタイヤやホイールキャップ、工具や古い雑貨類など、少し出所の怪しいものもありそうだが、基本的にはきちんと管理して運営されているということは分かった。物の値段は安い。

衣類や靴、雑貨、釣具、スポーツ用品、音楽関係、機械関係その他いろんなジャンルのの中古・新品がある。果ては、野菜やフルーツ、スパイス類、メキシコ料理やホットドックの出店などもある。靴は10ドルくらい、釣竿15ドル、フルーツは、ジュエルだと1lb2.38ドルくらいが、78セントくらいなど。全体的に安い。しかも、観察していると交渉によっては少しくらいは値引いてくれるようだ。

調べたところによると、このマーケットは、ニューマクスウェルマーケットという名称ということだ。昔は、古い印象通りの泥棒市丸出しの危険なマーケットが100年ほど続いていたらしい。現在は「ニュー」という名前がつき、清潔な青空マーケットとして生まれ変わり、きちんと管理・運営されているらしい。

従前に持っていた泥棒市のイメージは、インドのオールドデリーの青空マーケットに近かった。土ぼこりの未舗装道、雑多で出所不明の品々、怪しい人々。そういうインドの「羅生門」という触れ込みだったオールドデリーのマーケットは、訪れた時には、相変わらず雑多な感触はあったものの既に整備された道で行われる比較的清潔な青空マーケットへと変貌を遂げていた。よく見ると出所不明のものやインドという国でよくありがちなだまし(本当はだましではなく、「言ってみる」ということなのであるが)などはあるみたいだったが、恐ろしい風体の物乞いなどは、もうほとんどそこには見えなかった。このシカゴのマーケットも、そんな感じである。時代のなせる業か。

そいうこともあり、マーケットに着く直前までは多少の警戒心があったが、その雰囲気に触れるとすぐに物色モードになった。興味深いものがそこここにあるのでついついキョロキョロと見入ってしまう。また、マーケットの人々と接するうちになぜか楽しい気持ちになっていった。

その中に、軍の放出品と思しき芯を抜いた手榴弾を扱っている店があった。他のマーケットでは見なかったので興味深くじっと見ていると、店員が「うちのおじさんは警察に止められてた時それを出したら、警官がビビッて、何も言わずにそのまま行かせてくれたよ」なんて、つたない英語で冗談を飛ばしてきたりして楽しかった。また、馬鹿でかいイタリアンソーセージの入ったホットドックを頬張っていると、どこで売っていたかとつたない英語でしきりと聞いてくるお姉さんもいてなんだか楽しかった。お店の人も、お客さんも皆つたない英語で気さくに話しかけてくるので、仲間のような気がしてきて、とても楽しい気分になった。

なんだかとても楽しい気持ちのするマーケットであった。現地で購入した手榴弾のオブジェは、結局日本には持って帰らなかった。