フィールドトリップが止まらない

ストーリーの始まりは山梨水晶山



こんにちは。GOです。

”水晶山というところで水晶が拾えるらしい”。

このたった一つの獏とした噂から石拾いに始まるすべてのトレジャーハンターのストーリーが始まった。



トレジャーハンター有史以前の頃はただのドライブに楽しみを見出していた。その目的を探して情報のアンテナを立てていたところ、この噂がアンテナにひっかかったというわけである。そこでこれはいい情報だといろいろと調べてみることにした。当時はインターネットも発達しておらず情報収集は全くのアナログだった。

そして調べているうちに一つの核心の情報に辿り着いた。

山梨県に塩山市というところがある。そこに水晶山と呼ばれる地域があるということだった。

始めての水晶山へのトレジャーハントの旅は遠方へのドライブを楽しむことを兼ねていた。現地への下道での道程は日原鍾乳洞で有名な東京の奥多摩湖と青梅街道大菩薩ラインで大菩薩峠を介して繋がっているところが印象深かった。中央高速道路経由では塩山市街方面から、青梅街道を少し走り、県道207号線方面に入り少し行った右手が現地だ。竹森という地域があり、そこに水晶山はある(情報は2000前後10年くらいのもので、立ち入り可能かどうかも含め現在の状況は不明。現在は竹森の水晶山には立ち入り禁止との情報あり)。

山麓に広がる段々畑の最中にある空いたスペースに車を止め、小さい手書きの看板に従い山側に向かい歩いたところにある入り口と思しきところから山に少し踏み入る。少し登ると祠がある。山を荒らさないように注意を払いながら山中を歩き回る。今となっては産地ではよくあることだと身をもって分かっていることだが、道もない山中で他の水晶探しの方々と突然出会うこともあった。


水晶山の古い写真


水晶山というだけあって山肌には一面水晶質のものが散乱しているのが見えた。水晶山では特徴的な草入り水晶が多く見られる。それ以外にも、良く探すと小指ほどの良晶やハーキマー・ダイアモンド(きらきらとしている水晶の一種の呼称)らしきも見られた。

当時は水晶が拾えるという楽しい情報だけを頼りに必死に現地に向かっただけだったので正しい知識はなかった。山梨県は水晶の産地として有名でこの水晶山で水晶が拾えるのはかつて採掘場から捨てられた土砂がある場所(ずり)であるというようなことも後に知ったくらいの調子だった。

トレジャーハントの活動には旅の楽しみもついてくる。山梨では、ほうとう以外にも、収穫のシーズンにこの地域を訪れると道沿いにある行きすがらの直売店などで実に美味しいブドウや桃を食べることができ、いいお土産にもなる。また、近くに温泉があるので次回訪れる機会があったら道中に寄ってみたいと密かに計画している(現在は竹森の水晶山には立ち入り禁止との情報あり)。

人によってトレジャー自体はそれぞれ様々だと思う。トレジャーハントの活動を通じ、ピンときた情報の紐をたどる事前の調査の楽しみから目的のトレジャーを発見できた喜びもさながら、時には冒険や貴重な体験を満喫したり、地域の美味しい食や文化の新しい発見を楽しんだりすることもできる。そういうことも含んだ活動全体がフィールドトリップとしてのトレジャーハンティングをいつのまにやら長らく続けてしまっているモチベーションの一端を担っているような気がしてならない。そういうことも含めトレジャーハンティングの活動自体が自分にとっての宝の一部となっているのかも知れない。

そんな妄想的なことも巻き込んでしまう楽しさ。

フィールドトリップが止まらない。

※地域の方々の迷惑にならないような行動を心がけてください。